蛍&凪 1

Details
Chapter
Bond level
Lv.5
Characters
汐見 蛍 and 琴平 凪

Text 42

Background
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ガレージ

蛍
…………ふぅ
凪
お疲れ、蛍。すごかったよ
蛍
あ、凪さん! いらしてたんですね
凪
うん、ついさっき。
今の曲……指、すごいね。クラシックの曲?
蛍
はい! リストって人の曲なんです。
複雑な指の動きとか、リズムとか……いい練習になるので
凪
あは。確かに、意味わかんないメロディしてた。
コンクールで弾いてたの?
蛍
い、いえいえ!
これは全然コンクール向きじゃないです!
蛍
ただ、すっごく難しい曲として有名なので……
お母さんや先生に喜んで欲しくて、がんばって覚えたんです
凪
あー……なんだっけ、『楽壇の天使』?
朋花が言ってた。すごかったんだよね、蛍
蛍
あ……えっと
凪
いつからやってたの? ピアノ
蛍
ちゃんとは覚えてないんですが……
5歳とか、それくらいだったと思います
蛍
上手にできると、みんなが笑ってくれるのが嬉しくて。
毎日ずっと、時間を忘れるくらい弾いてました
凪
……時間を忘れる、かあ
凪
(そんな経験、私は一度もないな)
凪
(今までも……きっと、これからも)
凪
すごいね、蛍は。
私が5歳の頃なんて、まほろと遊んでばっかだったよ
蛍
……そっか、お二人は幼馴染なんですよね
凪
そ。小学校に上がったくらいで、
そこに奏多が引っ越してきて。合流したって感じ
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凪
それまではもう、まほろがずっとやんちゃでさ。
一個上だからって、私のこと引っ張り回して
凪
魔法少女ごっこだの、お人形さんごっこだの、
色々やらされたような気がする
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蛍
ふふ、楽しそうですね
凪
そんないいもんじゃないよ。
ちょくちょく泣かされてたし
蛍
え……まほろさんにですか?
凪
そう。カレー会の時とか……あ
凪
カレー会っていうのは、まほろの家で昔からやってる、
ただカレー食べるだけの会なんだけど
蛍
……?
聞いている分には、平和そうです
凪
平和だったよ。
まほろが良かれと思って、私におかわり入れ始めるまでは
凪
もうさ、わんこそばみたいに次から次へと……
そんな食べられるわけなくて、大泣きしたんだよ
蛍
あはは……それは確かに、大変かもです
凪
ほんとにね。
その時は、姉さんが助けてくれたんだけど……
蛍
……! 凪さんは、お姉さんがいらっしゃるんですね
凪
あ……うん。
今大学生だし、最近全然会ってないけどね
蛍
いいですね。わたしはきょうだいも幼馴染もいないので、
なんだかほっこりしちゃいました
蛍
そういう関係、とっても素敵だと思います!
凪
!
凪
……ありがと。てか、ごめんね。
練習の邪魔しちゃった
蛍
そんなことないです!
ちょうど休憩しようと思ってたので
凪
……そか
凪
(素敵、ねえ)
凪
(まほろとも……姉さんとも、
きちんと向き合えてない私に)
凪
(そう言ってもらえる資格は、あるのかな)